だんぼっちでテレワークやパソコン作業は快適?サイズと注意点

だんぼっちでテレワークやパソコン作業は快適?サイズと注意点

自宅でのリモートワークが普及する中、生活音の遮断や会議の声漏れ防止を目的に、段ボール製簡易防音室だんぼっちを検討する方が増えています。

だんぼっちでテレワークやパソコン作業を行うことは可能ですが、快適な環境を構築するには、デスクのサイズ選びや室内の暑さ対策が極めて重要です。

特にデスクトップパソコンやマルチモニターを使用する場合、標準モデルでは手狭に感じる可能性があるため、ワイドやグランデといった大型モデルのサイズ感を把握しておく必要があります。

また、密閉された空間での作業は、換気や照明といった環境整備も欠かせません。この記事では、導入前に知っておくべきメリットとデメリット、そして後悔しないための選び方について詳しく解説します。

この記事でわかること
  • パソコン作業に適しただんぼっちの具体的なモデルとサイズ感
  • テレワーク環境における防音性能の実態と限界
  • 快適に過ごすための暑さ対策や換気方法の具体的な手順
  • 賃貸物件で導入する際の注意点とトラブル回避策
目次

だんぼっちでのテレワークやパソコン利用のメリット

だんぼっちでのテレワークやパソコン利用のメリット
Image : Soundproof Room Lab

段ボール製でありながら一定の防音効果を持つだんぼっちは、在宅勤務の環境改善に役立つアイテムです。

ここでは、パソコン作業における具体的なメリットや、モデルごとのサイズの違い、導入にあたっての基礎知識を解説します。

POINT
  • 周囲の視覚的ノイズを遮断し作業への集中力を高められる
  • 用途に合わせたサイズ選びが快適性を左右する
  • 工事不要で設置でき賃貸でも導入のハードルが低い

テレワークを快適にするだんぼっちの活用術

だんぼっちは外部の情報を遮断し、業務への没入感を高める「集中ブース」としての利用価値が非常に高いです。

テレワークにおいて最も課題となるのは、家族の生活音やテレビの音声、あるいは窓の外から聞こえる騒音など、業務に関係のない「音」と「視覚情報」です。

だんぼっちは物理的に視界を遮り、周囲の音を減衰させる効果があるため、中に入ると適度な閉鎖感が生まれ、作業に集中しやすい環境が整います。

図書館の自習室やオフィスの集中ブースに近い感覚を得られるため、短時間で資料作成を終わらせたい場合や、クリエイティブな作業に没頭したい場合に適しています。

視覚遮断による没入感の向上と、会議の音漏れ防止による安心感を説明する図解スライド
Image : Soundproof Room Lab

また、オンライン会議においてもメリットがあります。
Web会議では、こちらの話し声が家族に聞こえてしまうことや、逆に家族の声がマイクに入ってしまうことが懸念されます。

だんぼっちは、話し声のような中高音域の音声を減衰させる特性があるため、周囲への音漏れを軽減し、プライバシーを守りやすくなります。

ただし、完全に音が消えるわけではないため、深夜の利用や大声での通話には配慮が必要ですが、日中の一般的な業務連絡程度であれば、精神的な安心感を得られるツールとなります。

完全に無音になるわけではありませんが、「今、仕事中である」という境界線を物理的に引けることが、家族との共生において意外と大きなメリットになります

パソコン作業に最適なだんぼっちのサイズ比較

パソコン作業を前提とする場合、標準モデルではなく、机の幅と奥行きが確保された「ワイド」以上のモデルを選ぶことが快適性の鍵となります。

だんぼっちには複数のサイズ展開がありますが、初期のスタンダードモデルは内部がタイトに設計されており、パソコンを置くとマウス操作のスペースが十分に確保できない場合があります。

特に、ノートパソコンだけでなく、外付けのモニターやキーボードを使用したい場合、横幅の不足は致命的なストレスになります。肘が壁に当たってしまうような窮屈な状態では、長時間のテレワークは困難です。

標準モデル(手狭)とワイド・グランデモデル(快適)のパソコン作業スペースの違いを示す比較イラスト
Image : Soundproof Room Lab

具体的には、ノートパソコン単体での軽作業であれば標準サイズでも対応可能ですが、資料を広げたり、飲み物を置いたりするスペースを考慮すると、「だんぼっちワイド」が推奨されます。

さらに、デスクトップパソコンを設置したい、あるいは24インチ以上のモニターを使用したいという場合は、最も広い「だんぼっちグランデ」が有力な選択肢となります。

グランデであれば、内部空間に余裕があり、椅子のリクライニング調整も多少可能になるため、オフィスに近い環境を再現しやすくなります。

サイズ選びの失敗は、そのまま「使わなくなる」原因に直結するため、設置スペースが許す限り、内部空間の広いモデルを検討することが重要です。

防音性能や価格面での製品比較一覧表

各モデルのスペックを比較し、自身のパソコン環境や設置予定の部屋に合った製品を見極めることが大切です。

以下の表は、だんぼっちシリーズの主なモデルにおけるサイズ、価格帯、およびパソコン作業への適性をまとめたものです。

価格や仕様は変更される可能性があるため、あくまで目安としてご覧ください。特に「内部の机のサイズ」に着目すると、作業のしやすさがイメージしやすくなります。

モデル名価格帯(目安)外寸(幅×奥×高)PC作業適性特徴
だんぼっち
(標準)
約6〜7万円80×110×164cmコンパクトだが机が狭い。
スマホ・読書向き。
だんぼっち
トール
約8〜9万円80×110×210cm高さがある。
立って歌う用途向き。
だんぼっち
ワイド
約9〜10万円110×110×164cm横幅が広い。
ノートPCやモニター設置に最適。
だんぼっち
グランデ
約11〜12万円110×110×210cm広くて高い。
デスクトップPCも設置可能。

防音性能については、素材が同じ強化段ボールであるため、モデル間で大きな差はありません。どのモデルも「人の話し声(中高音)」を約30dB程度減衰させる性能を持っています。

公式説明では、中〜高音域の話し声に対して一定の減衰効果が期待できる設計とされていますが、遮音性能は音の周波数や設置環境によって差があります

(参照:環境省「騒音に係る環境基準について」

選択の基準は「中に入れたい機材の量とサイズ」で決定するのが正解です。

タイプ別のおすすめモデルと失敗しない選び方

使用するパソコンの種類や作業スタイルに合わせてモデルを選ぶことで、購入後のミスマッチを防ぐことができます。

ノートパソコン1台で完結するライターや事務作業中心の方には、コストとスペースのバランスが良い「だんぼっちワイド」がおすすめです。

横幅が110cmあるため、ノートパソコンの横に資料を置いたり、マウスを大きく動かしたりする余裕があります。圧迫感が軽減されるため、数時間の連続作業でもストレスを感じにくいでしょう。

一方で、プログラマー、デザイナー、動画編集者など、ハイスペックなデスクトップパソコンやデュアルモニター環境が必要な方には、「だんぼっちグランデ」一択と言っても過言ではありません。

PC本体を足元に置くスペースや、配線の取り回し、モニターアームの使用などを考慮すると、最大の容積を持つグランデでなければ物理的に機材が収まらない可能性があります。

また、背の高い男性の場合、標準やワイド(高さ164cm)では立ち上がる際に頭をぶつける恐れがありますが、グランデ(高さ210cm)ならその心配もありません。

ライター・事務作業向け(ワイド)とデザイナー・開発者向け(グランデ)の推薦モデルと理由
Image : Soundproof Room Lab

購入前には、必ず部屋の設置予定場所だけでなく、玄関から設置場所までの「搬入経路」の幅も計測してください。梱包サイズは非常に大きいため、廊下やドアを通らないというトラブルが散見されます。


※PC作業を快適に行うなら、机の広さと天井の高さに余裕があるグランデが最も後悔の少ない選択肢です。

賃貸での管理会社への確認と工事不要の対策

だんぼっちは組み立て式で建物への固定が不要なため、賃貸物件でも比較的導入しやすい防音室ですが、床への配慮は必須です。

賃貸契約において、壁や床に釘を打ったり、接着剤で固定したりする行為は原状回復義務の対象となりますが、だんぼっちは置くだけの家具扱いとなるため、基本的には大規模な許可取りは不要なケースが多いです。

ただし、賃貸契約や管理規約の内容によっては設置が制限される場合もあるため、事前確認が望ましいです。

しかし、重量が数十キログラムあり、中に人と機材が入ると総重量は100kgを超えることもあります。長期間同じ場所に置くことで、床材(フローリングやクッションフロア)に凹み跡がつくリスクがあります。

対策として、設置場所の下には必ず厚手の「ジョイントマット」や「防音カーペット」、あるいは硬質の「合板」を敷くことを強く推奨します。

これにより、重量を分散させて床の凹みを防ぐとともに、階下への振動音を軽減する効果も期待できます。また、万が一の転倒防止として、壁に穴を開けずに固定できる突っ張り棒タイプの耐震グッズを使用すると安心です。

注意点
木造アパートの2階以上など、積載荷重に不安がある古い物件の場合は、念のため管理会社や大家さんに「重量のある家具(本棚程度の重さ)を置いて問題ないか」を確認しておくとトラブルを未然に防げます。

だんぼっちでテレワーク用のパソコンを使う注意点

だんぼっちでテレワーク用のパソコンを使う注意点
Image : Soundproof Room Lab

だんぼっちは手軽な防音室ですが、密閉性が高いため、パソコンなどの熱源を持ち込むと内部環境が悪化しやすいという側面があります。

ここでは、快適に作業を続けるための熱対策や、騒音に関する正しい知識について解説します。

POINT
  • パソコンの排熱で室温が上昇しやすいため空調対策が必須
  • 換気扇の追加やサーキュレーターの活用で空気を循環させる
  • 吸音だけでは防げない振動音には別途対策が必要

夏場のパソコン作業で気になる暑さと換気対策

夏場にだんぼっち内でパソコン作業を行う場合、適切な空調管理を行わなければ、短時間で室温が危険なレベルまで上昇します。

対策なしで「灼熱のサウナ」状態になる様子と、対策により「快適な書斎」になる様子の比較スライド
Image : Soundproof Room Lab

段ボールは保温性が高い素材であり、さらに隙間を減らして密閉度を高めているため、熱が内部にこもりやすい構造になっています。

そこにパソコンのCPUやモニターから発せられる熱、そして人体からの熱が加わると、内部は短時間で室温が大きく上昇し、高温になりやすい環境になります。

特にハイスペックなパソコンを使用している場合、発熱量も多いため、室温の上昇スピードはさらに早まります。

対策として、だんぼっちを設置している部屋自体のエアコンを強めに稼働させることが大前提です。

その上で、部屋の冷たい空気をだんぼっち内部に送り込む工夫が必要です。付属の換気口だけでは不十分なことが多いため、小型のサーキュレーターやUSBファンを使用し、足元の吸気口から冷気を強制的に送り込む方法が効果的です。

それでも真夏の日中は、長時間の連続使用を避け、こまめに扉を開けて換気休憩を取ることが、熱中症予防とパソコンの故障防止のために不可欠です。

換気効率を上げるための改造とファンの設置

より快適な環境を求めて、換気ファンを強化するユーザーも多いですが、改造にはリスクも伴うため慎重な判断が必要です。

標準装備の換気口は自然換気や小規模なファンを想定していますが、パソコンの排熱を処理するには風量が不足しがちです。

そのため、市販の強力な換気扇やPCケース用のファンを取り付ける改造を行う方がいます。天井の換気口にダクトホースを接続し、室内の熱気を効率よく部屋の外へ排出するシステムを構築することで、内部の温度上昇を緩やかにすることが可能です。

ただし、段ボールに穴を開けたり、加工を加えたりすると、当然ながら防音性能(遮音性)は低下します。音が漏れやすくなる本末転倒な結果を招かないよう、加工部分は隙間なく埋める必要があります。

また、電気配線を含むファンの設置はショートや発火などのリスクを伴うため、電気用品安全法に適合した既製品を使用し、無理な配線や加工は避けることが重要です。

安全上の注意
DIYによる改造はメーカー保証の対象外となります。また、換気が不十分な状態で長時間閉め切ると、二酸化炭素濃度が上昇し、眠気や集中力低下などの体調不良を引き起こす可能性があります。

密閉状態での長時間使用は避け、定期的な換気を必ず行ってください。

騒音トラブルを防ぐ吸音・遮音と防振の知識

パソコン作業で発生する音には、だんぼっちで「防げる音」と「防ぎにくい音」があることを理解しておく必要があります。

だんぼっちが得意とするのは、話し声やスピーカーからの音楽といった「空気中を伝わる音(空気伝搬音)」の遮断です。

一方、キーボードを強く叩く音、貧乏ゆすりの振動、パソコン本体のファンが机を震わせる音などは「固体を伝わる音(固体伝搬音)」と呼ばれ、段ボールの壁や床を伝わって外部に響きやすい性質があります。

特にマンションなどの集合住宅では、この振動音が階下や隣室への騒音トラブルの原因になりがちです。

話し声などの空気音(だんぼっちで軽減可)と、打鍵音などの振動音(別途防振対策が必要)の違いを示すスライド
Image : Soundproof Room Lab

これらの対策として、だんぼっちの内部に吸音材を貼るだけでは不十分です。

吸音材はあくまで「室内の反響」を抑えるものであり、外への音漏れを止める力は弱いためです。振動音を防ぐには、机の上に厚手のデスクマットを敷く、キーボードの下にタオルを敷く、パソコン本体の下に防振ゴムを設置するといった「防振対策」を組み合わせることが効果的です。

振動の発生源で揺れを吸収することが、最も確実な対策となります。

だんぼっちでテレワーク用のパソコン環境を作る

限られたスペースを最大限に活用し、作業効率の良い「コックピット」のような空間を作り上げることが、だんぼっち活用の醍醐味です。

内部は狭いため、卓上のスペースを消費しない工夫が求められます。

例えば、モニターはスタンド置きではなく「モニターアーム」を使用して空中に固定することで、キーボードやマウスの可動域を確保できます(ただし、壁面強度が低いため、補強板を挟んで机にクランプする等の工夫が必要です)。

また、照明はデスクライトを置くよりも、クリップ式のLEDライトを棚板や天井付近に取り付けることで、場所を取らずに手元を明るく照らせます。

電源の確保も重要です。内部にはケーブルを通す穴が設けられていますが、電源タップを内部に引き込み、マグネットやマジックテープで壁面に固定しておくと、足元がすっきりします。

さらに、吸音材を壁一面に貼ることで、Web会議時の自分の声の反響(不快な響き)を抑え、相手にとって聞き取りやすいクリアな音声を届けることができるようになります。

このように、少しずつ自分好みにカスタマイズしていくことで、秘密基地のような愛着のある作業場となります。

だんぼっちの活用に関するよくある質問

だんぼっちの中でWi-Fiは繋がりますか?

はい、基本的には繋がります。

段ボールは電波を通しやすい素材ですので、Wi-Fiルーターが極端に遠くない限り、通信速度への影響は軽微です。ただし、金属製の補強材などを多用して改造している場合は、電波が遮断される可能性があります。

組み立ては一人でもできますか?

可能ですが、二人以上での作業を推奨します。

特にワイドやグランデなどの大型モデルは、パーツの一つひとつが大きく重量もあるため、支える人と固定する人で分担した方が安全かつスムーズに組み立てられます。

夏以外の季節でも換気は必要ですか?

必要です。

冬場であっても、密閉空間に人が入れば二酸化炭素濃度が上昇し、息苦しさを感じることがあります。また、パソコンの排熱で意外と室温が上がるため、季節を問わず換気ファンを回すか、定期的にドアを開ける習慣をつけてください。

まとめ

だんぼっちは、テレワーク環境における「音」と「集中」の課題を解決する有効な手段ですが、パソコン作業用として導入する場合は、サイズ選びと熱対策が成功の鍵を握ります。

単なる段ボールの箱と思わず、自分だけの集中スペースとして環境を整えることで、自宅での仕事効率を大きく向上させることができるでしょう。

導入の際は、設置スペースだけでなく、作業内容に必要な内部空間をしっかりとシミュレーションすることをおすすめします。

  • パソコン作業用なら、机が広く使える「ワイド」か「グランデ」を選ぶ。
  • 夏場の使用は「サウナ化」するため、エアコン併用と強制換気が必須。
  • キーボードの打鍵音などの振動音対策には、マットや防振ゴムが効果的。
  • 賃貸での設置時は、床の保護材を使用して重量による凹みを防ぐ。
  • 完璧な防音室ではないが、集中できる「個室」としてのコスパは高い。
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この記事を書いた人

防音ROOMラボはご自宅での音の悩みを解決するために生まれた防音専門メディアです。在宅ワーク中の騒音被害やDIY失敗経験を元に、防音の物理法則を徹底研究。「本当に効果があるの?」「どれを選べば失敗しないの?」といった誰もが抱える疑問に対し、製品ごとの性能や自作で対策する上での注意点などを公平な視点と客観的な根拠を元にお伝えしています。専門知識がない方でも、DIYから高性能な簡易防音室まで、後悔しないための選び方とヒントを提供しています。

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